むし歯を防ぐためには!?
ミュータンス菌と砂糖の関係
砂糖はとり方に気をつける必要がありますが、その理由は、ミュータンス菌がお口にすみつくことや元気に活動することに大きくかかわっているからです。
育児にあたる家族がむし歯菌を弱めることとあわせて、子どもには3歳になるまでなるべく砂糖入りのお菓子をあたえないことが大切です。
甘いものは3歳のお誕生日ケーキから、と勧める定期管理型の歯医者さんもいるくらいです。
それまではフルーツや干しいも火を通したさつまいもなどの甘さのおいしさを教えてあげましょう。
子どもは意外とダシに使う乾燥コンブも好きですよ。
むし歯を防ぐのは毎日の生活習慣
子どもをむし歯から守るには、まずむし歯菌をすみつかせないことですが、ほとんどむし歯菌のいない子にもむし歯が見られることがあります。
なぜならむし歯は生活習慣病でもあるからです。
食事やおやつの内容、食べ方、食べる回数から歯みがきの方法まで、複雑にからみあってむし歯はできます。
「うちの子にはむし歯菌がほとんどいないから」
と安心してはいけません。
歯医者さんで定期管理を受ける以外に、家庭での暮らしのなかで、気をつけたいポイントがあります。
それさえ守れれば、子どものお口はむし歯ゼロに育っていきますよ。
検診の落とし穴
検診でむし歯を指摘する際に、歯科医師には求められる明確な基準があります。
まず、完全に穴があいた状態でないとむし歯と判定できません。
歯のなかにむし歯が疑われるのに、表面がえぐれていないときは「CO(要観察歯)」です。
保護者がついていれば「むし歯の疑いがあるので歯科医院にすぐに行ってください」とその場で教えられますが、子どもが小学生になり、親のつき添いがなくなれば、それもできなくなります。
検診の精度を上げるためには全国統一の基準があることはとても大切なことです。
学校検診ではレントゲンなどの精密検査を行わずに判断しなくてはならず、歯科医師が視診だけで判断できるような基準になっています。
5~6ミリ前歯が出ていても上顎前突(前歯がでていること)を指摘できず、受け口でも2 本までの噛み合わせ異常なら、精密検査を要する不正咬合にはチェックがつきません。
学校検診ではむし歯が疑われても指摘されないこともあるので、大きな治療にならないように、小さいころから継続して定期管理に通うことをおすすめします。