子どもがむし歯にならないために気を付けたい事

乳歯のときむし歯菌に感染させないのが重要

乳歯をむし歯にしないためには、むし歯菌に感染しないことが重要です。

しかし大半の子どもは、乳歯が顔をのぞかせる生後8カ月ごろから生えそろう31カ月ぐらいまでに、むし歯菌がお口にうつり定着するといわれています。

いずれ感染するとしても、時期が遅ければどうなるでしょう?

2歳のときすでにむし歯菌に感染していた子は4歳で平均5本のむし歯がありましたが、2歳まで感染していなかった子は4歳で0.3本しかむし歯はありませんでした。

その差は約17倍です。

感染は遅いほどむし歯になりにくく、なっても軽症ですむことがわかっています。

乳歯が生えそろうまでむし歯菌に感染させないことは、育児にあたる家族の協力と定期管理で実現できます。

むし歯のリスクを調べて生活習慣を変えよう

むし歯は感染症であり、生活習慣病でもあります。

もし子どものお口にむし歯菌がすみついていたら、生活習慣を見直し、むし歯になりにくい環境を整える必要があります。

そのためにまず行うのがだ液検査を含む精密検査です。

むし歯のなりやすさは、ミュータンス菌( 強力なむし歯菌)の数やだ液の質や量、授乳の状況、おやつを含む食生活など、さまざまな要因の組み合わせで、ひとりひとり違います。

もしミュータンス菌に感染していても、家族ぐるみで定期管理をることで、子どもの歯は守れます。

親の菌を善玉に変えれば子どもがむし歯にならない

むし歯は感染症ですが、子どもがミュータンス菌をもらうのは、ほとんどがお母さんからです。

お母さんのお口のなかを見れば子どものお口を見なくても、歯医者さんには想像がつきます。

両者のお口はとても似るからです。

お母さんのお口にむし歯や治療した歯が多ければ、子どもにもたくさんむし歯や治療の跡があります。

たいていの子どもは、いつかはミュータンス菌に感染します。

ところがたとえ感染しても、すみつかなければむし歯は防げます。

お母さんのミュータンス菌を、歯にくっつきにくい善玉菌に変えればいいのです。

育児にかかわるほかの家族からうつることもあるので、家族ぐるみで検査を受け、ミュータンス菌対策に取り組みましょう。