乳歯と永久歯の関係を知って、乳歯を大事にしよう

乳歯を大事にすれば、いい永久歯が育つ

「乳歯はどうせ抜けるから、むし歯になっても気にしない」
と思ったら大間違いです。

乳歯は健康な永久歯へ導く大切なカギです。

乳歯にむし歯が見つかったとき、歯科医はできるだけのことをしようとしますが子どもが治療をいやがり最低限の処置しか行えないことがあります。

むし歯をそのままにしておくと歯の根に膿ができて、永久歯の成長を妨げることがあります。

またむし歯が進行しその歯が早い時期に抜けてしまうと、永久歯が正しい場所に生えることができず、歯並びが悪くなってしまいます。

乳歯をむし歯にしないことは、ほんとうに大事なのです。

乳歯と永久歯の歯並びには密接な関係がある

永久歯が乱ぐい歯になってしまった、というのは矯正を受ける理由のひとつですが、原因は乳歯のむし歯にあった可能性は否定できません。

乳歯の歯と歯のあいだがむし歯になって穴があくと、後ろの歯が前に寄って行きます。

そうすると本来より前の位置に永久歯が生え、混み合ってしまうのです。

もし乳歯にむし歯がなくても、あごや舌、頬の筋肉の様子から歯科医は、あごが十分発達しきれないまま永久歯が生えてきそうなことも判断できます。

定期管理を受けていると、起こりそうな問題を先回りして、健全な永久歯の歯並びに導いていけます。

悪い癖を見抜いて正しい噛み合わせに誘導する

生後8カ月、下の前歯が2本生えた子どもを前に
「この子の歯並び、大丈夫でしょうか」
と心配されるお母さんがいます。

乳歯2本だけではなんともいえませんが、そのころから歯科医に見せる気づかいは正しいのです。

横向きで寝たりというちょっとした習慣や、舌で歯を押す癖がなどが、歯並びに影響することあります。

正しい授乳や離乳食も重要です。

歯並びを心配するあまり、あごを発達させようと、大人と同じ食べものを与えるお母さんがいますが、月齢に合わない離乳食で消化不良となり、口臭がする子もいます。

定期管理を受けていれば、生活全般についての指導もしてもらえますよ。