歯医者さんで定期管理を受けて、記録を積み重ねる
4 記録を積み重ねてむし歯のリスクを管理する
定期管理型の歯医者さんに通う子は、健康ファイルをもっています。
手元におけるカルテみたいなもので、毎回、その子のお口がどういう状態だったか記録されます。
前回と今回ではどう変化しているか、
どの歯が生えはじめてきたか、
むし歯菌の感染がじょうずにおさえられている、
舌の使い方によくない癖がある、
あごの成長と歯の大きさのバランスに問題がある、
などお口の状態と処置を歯科医師が記し、
それを基に新たな予防プランを立てていきます。
年齢に合った生活習慣のカウンセリング結果はカルテに書き入れ、歯科医もしっかり把握します。
健康ファイルがもち帰れるのは、お口の状況を本人や家族がいつでも確認できるようにするためです。
子どもの健全な歯や健康は、歯医者さんと家族と本人が力を合わせて、はじめて手に入るものなのです。
5 お口の成長記録“健康ファイル“は愛のあかし
歯医者さんでもらう健康ファイルはカルテみたいなものですが、それだけにとどまりません。
半年に1度撮影するお口の写真と予防の記録は、乳歯が生え永久歯に代わっていった様子や、どのようにきれいな歯を育てていったかというその子の貴重な成長記録でもあるのです。
大きくなったときそれを見た子は、こんなにも手をかけてもらったことに感謝するでしょう。
親のおかげで手に入れたむし歯のない宝物の歯を、これからは自分が大事にしていこうと思うはずです。
定期管理型歯科医院の健康ファイルは、親子の絆を強めることにも役立っています。
6 同じ歯科医と歯科衛生士が見守ります
定期管理を行う歯科医院では、いつも同じ歯科医・歯科衛生士に診てもらえます。
歯科衛生士は国家資格をもった予防の専門家で、器具や材料を使って歯や歯ぐきをきれいにするのが役割です。
むし歯がない子は歯科医より歯科衛生士と接することの方が多いのですが、担当衛生士はその子の性格や興味、癖などカルテにないことまで把握していて安心です。
歯科医の診察のとき泣く子もいますが、自由に身動きできない状況では当然で、実は頑張っていたりします。
泣くのはその子なりのコミュニケーション。
終わったとたんに泣きやみ、「バイバイ」「またね」と笑顔を見せれば、歯科医との信頼関係が築けている証拠。
心配ないですよ。