定期管理型歯科医院について
7 定期管理型歯科医院は学びの場
「静かな歯医者さんに子どもを連れて行っていいのかしら?」
と心配されるお母さんがいますが、予防管理に力を入れる定期管理型歯科医院では、むし歯治療で抵抗し泣きわめく子はあまりいません。
待合室には保育士がいます。
保育の専門家というだけでなく、むし歯予防の定期管理を歯科医師と一緒に行うデンタル保育士です。
子どもは保育士に絵本を読んでもらったり、クイズに答えたり、歯みがきリトミックなどを通して、歯や健康の大切さを自然に学んでいきます。
ほとんどの子が予防管理のために通っているので、痛い治療はなし。
「歯のお掃除をしてもらって気持いい」
「知らないことを教えてもらって楽しい」
歯医者さんはそんなところだと、子どもは思っています。
8 歯医者さんは午前中に行くのがおすすめ
午後では疲れてぐずるか、寝てしまうことが多いのです。
「寝てるうちにやってもらえるならありがたい」
と思いますか?
予防管理型の歯科医院では、むし歯になるしくみ、予防の方法、おやつの食べ方、歯のみがき方などを子ども自身に教えることを重視しています。
いまなにをしているのか、それはなんのためかを理解している必要があるので、元気に起きていないと意味がありません。
定期管理の後は
「今日もむし歯にならないようにしてもらったね!」
「また来月もきれいにしてもらおうね!」
と、たくさんほめてあげましょう。
9 むし歯をつくらせない早期定期管理
日本の12歳児のDMFT( 治療が必要なむし歯、むし虫歯で抜かれた歯、治療ずみのむし歯の合計本数)は現在1.7です。
虫歯予防先進国である北欧、イギリス、オーストラリアなどの1前後に引き離され、発展途上国を含めたなかでも真ん中くらい。
日本の子どもは豊かさに見合ったお口の状態でないことがわかります。
日本だけで見ると、12歳児で1度もむし歯になったことのない子どもは48.8パーセントいます。
一方、赤ちゃんのころから定期管理を受けてきた子では82.7パーセントがむし歯経験ゼロ。
DMFTにすると0.41で、むし歯予防先進国をはるかにしのぐ数字です。
定期管理はむし歯予防に絶大な効果が期待できるのです。