咬合誘導?(前編)

竹ノ塚の8歳の女の子と保護者の方が「上の前歯が生える場所がないので隣の乳歯を抜いてください」と来院されました。

以前、下の前歯に永久歯が生え始めた時に、隣に生えていた歯と少し重なっていて、このままでは歯並びが悪くなると思い、他の歯医者さんで、隣の乳歯を抜いてもらったそうです。

ただし、この方法は根本的な問題解決にはならないばかりか、今の状況を更に悪くする場合もあるので要注意です。精密検査をしてみると、下の前歯4本は綺麗に並んでいました。しかし、そこは本来6本の永久歯が生えなければならない場所だったのです。

後から生えてくる2本分(約16mm)のスペースはすでに1mmも残っていません。

現在の問題解決も大事かもしれませんが、それは将来、理想的な永久歯列を獲得するために、今何をすべきかを考えた上で治療することの大切だと思います。この考え方を「咬合誘導」といいます。

あなたもまずは、かかりつけの歯医者さんに相談してみては・・・。(後編に続く)